[3月の課題]
〜大木俊秀川柳句集『満天』より〜
大木俊秀(しゅんしゅう)さんは平成19年9月に、川柳句集『満天』を上梓され
ています。その序文で示唆に富んだ文章を書いておられます。
以下にご紹介しましょう。熟読して川柳の基本を学んでください。
(前略)
今年は初代川柳立机250年※という節目の年。上梓するのであれば、喜寿を迎え
る2007年(平成19年)を置いてないという覚悟のようなものが固まりました。
(中略)
分かること、中七・下五厳守のこと、そして手垢の付いていないこと〜この3つを
、口が酸っぱくなるほど教室の生徒さんに申し上げています。それに加えて、時々口
を突いて出るのは、「川柳って、そもそも粋(いき)でなくっちゃね」 「この句、
洒脱だね」 「ナンセンスもたまには詠みなさいよ」 「全部を言ってしまってはお
しまいよ」 「化粧もほどほどにね」 「上五部分の字余りは許されるとはいっても
ね、やっぱり上五が理想形。川柳は切れ味が命だからねえ」 「歌謡曲の歌詞をバカ
にしてはいけません。特に阿久悠さんの作詞から養分をもらいましょう」 「助詞を
きちんと使わない句はすぐ崩れますよ」 「言葉の遊びはご法度。心の遊びにはご褒
美」などなど。
古いやつとお思いでしょうが、こういう人間の作った五七五群れです。その中にひ
とつでも「俊秀でなくては詠めない句だね」とおっしゃっていただけるものがあった
ら、もう最高の幸せです。
●『満天』の中から
満天の星が見ていた流れ星
肝臓に会って一献捧げたい
杯に散る花びらも酒が好き
●
俊秀さんの言う川柳とは……「ズバリ斬る」 「ホロリ泣かせる」 「チクリ刺す」
●2017年7月1日逝去。87才。
昭和5年横浜生まれ。NHKアナウンサー等を経て昭和61年に津放送局長を最後に
定年退職。同年、NHK学園に川柳講座を創設、長く川柳の普及に尽力。
※浅草新堀端の天台宗・龍宝寺門前名主の柄井八右衛門(からいはちえもん)(号・
無名庵川柳)が、前句付点者(選者)として立机(りっき)(宗匠になること)し、最
初の開(ひらキ)(入選作品発表)を行なったのが、1757年(宝暦7)8月25
日。2007年はその日から丁度250年。
それでは例によって上記の中から出題します。
■2026年3月(No.176)
題:「チクリ」 (進 選)
題:「星」(星座の星) (艶子 末次 共選)
題:「ほろり」 (弘 選)
題:「花びら」 (すゑ子 選)
題:自由吟 (航太郎 選)
(各題2句出し)
◎今月の締切:3月24日(火) 正午必着
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